COLUMN スポーツ

“空中の格闘技”セパタクロー国際親善試合
「日本代表vsタイ代表」in名古屋

2019.11.20

 「セパタクロー」というスポーツをご存じでしょうか? 3対3や4対4で行い、ネットをはさんで足または頭を使ってボールを相手コートに返しあう競技でバレーボールに似たスポーツです。9世紀頃から東南アジアで行われてきた伝統的なスポーツで、セパタクローの「セパ」はマレー語で「蹴る」、「タクロー」はタイ語で「(藤で編んだ)ボール」という意味で、セパタクローは2つの言葉の合成語です。

 コートの広さやネットの高さはバドミントンと同じサイズのものを使用。手を使わずに3回以内で相手コートにボールを返し、先に2セットを先取した方が勝ちとなります(1セット21点)。ボールは、サッカーボールと比べると小さく、見た目は少し柔らかそうに見えますが、プラスチックで作られているので固め。同じ人が続けて3回までボールにタッチしても良いという独特のルールがあります。

 セパタクロー日本代表チーム、愛称「猿飛JAPAN」。2018年8月、世界最高峰の大会と称される「第18回アジア競技大会」(ジャカルタ・パレンバン)にて、史上初となる念願のファイナルに進出し、銀メダルを獲得。2026年、7年後に愛知・名古屋で開催予定の「第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)」で実施競技に決定した場合も、メダル獲得が期待されます。
 今回、近年大注目のこのセパタクローの国際親善試合「日本代表vsタイ代表」が、2019年10月14日(月)に名古屋・港区のららぽーと名古屋みなとアクルスにて開催されました。
雨の降る中、特設された会場には多くの観客が集まり、日本チームを応援!
 対戦相手のタイ代表は、アジア競技大会などでこれまで金メダルを22個獲得している世界最強のチーム。鮮やかな黄色のユニフォームが良く似合うセパタクローの“絶対王者”です。今回は、日本チームが第18回アジア競技大会で銀メダルを獲得した4対4人制での対戦となります。

 セパタクローの魅力は、「空中の格闘技」とも呼ばれている、アクロバティックなそのプレー。超人的なジャンプ力で2~3mの高さからアタック!ボールのスピードは体感速度で時速140kmもあるのだとか。迫力満点です。

 足や腿を使った多才なテクニックも見所のひとつ。シザースアタックは、シザース(ハサミ)と名付けられた通り、足をハサミのように使ったアタックです。相手コートをよく見ながらアタックを放つ技。

 タイの選手が得意な、空中で回転するようにキックするローリングアタック。パワー、高さ、スピードが揃った破壊力のあるアタックです。

 最初のポイントは日本代表が獲得!打つと見せかけてのフェイントなど、技巧に定評があるタイチームに翻弄されつつ、絶対王者タイに対抗する「猿飛JAPAN」。タイチームはほとんどのメンバーが軍に所属。強靭な肉体と驚異的な身体能力で、強烈なサーブ、アタックを打ち込んできます。でも「猿飛JAPAN」も負けていません。

 アクロバティックなプレーが決まる度に会場の熱気も高まります。試合は1セット目を17対21で「猿飛JAPAN」が獲得しましたが、2セット目は10対21で3セット目は9対21でタイ代表が獲得し、タイ代表の勝利となりました。今回は負けましたが、世界王者のタイ代表から1セット取れたことは、今後のアジア競技大会でのメダル獲得に期待ができる結果になったと思います。

 3セットを戦い続けるのは、精神的にも肉体的にも想像以上にハード。タイ代表や「猿飛JAPAN」のスピード、パワー、テクニックなど世界レベルのプレーを間近で見ることができる貴重な体験に、来場者も興奮していました。日本でセパタクローの国際親善試合を行うことは珍しく、素晴らしいプレーを見ることができたことは、今後セパタクローが広まるきっかけになったのではないでしょうか。
 2026年に愛知・名古屋で開催される第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)で、セパタクローが実施競技として採用されるか現時点では決定していませんが、正式採用され「猿飛JAPAN」が世界で活躍することを期待したいと思います。

★もっとポイント
●「こどもセパタクロー体験」でタイ代表、「猿飛JAPAN」から直接指導

試合後に行われた「こどもセパタクロー体験」では、多くの子供たちが参加し、セパタクローを楽しみました。日本ではまだ認知度が高くはないかもしれませんが、タイでは身近なスポーツのひとつ。多くの子供たちがセパタクローを楽しんでいます。
今回、はじめてセパタクローをやったという子供たちも多く、今日の経験が未来のセパタクロー選手を作るきっかけになるかもしれません。

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