COLUMN ポップカルチャー

世界中からリスペクト集める“コスプレの聖地”名古屋

2019.02.05

●世界中からリスペクト集める“コスプレの聖地”名古屋。

 名古屋が世界中の人たちから「聖地」とリスペクトされていることを、当の地元では知らない人が多いのではないでしょうか。
 彼らが年に一度、大挙してやってくる目的は「世界コスプレサミット」(World Cosplay Summit:WCS)への参加。コスプレイヤー(アニメや漫画、ゲームなどのキャラクターになりきることを楽しむ人)にとって、イベント会場である名古屋は憧れの地になっているのです。

 その仕掛け人が実行委員長の小栗徳丸さんです。きっかけは、テレビ局の社員だった平成15年に、コスプレを題材にした深夜番組をつくったことでした。
 「海外でも日本のアニメや漫画、ゲームのコスプレは人気だと聞き、取材でフランスへ行ったんです。そこで出会った人たちが憧れのキャラクターを完璧にコピーしていて、しかも日本をすごく愛してくれていたことにびっくりしたんです」
 現地で出会ったヨーロッパのコスプレ愛好家5人を名古屋に招いてトークショーや撮影会を開いたのが、現在まで続くWCSの始まりとなります。参加3か国でスタートし、16回目の平成30年には38か国・地域を集めるまでに成長。大須商店街を会場とするパレードには1000人が参加、メイン会場のオアシス21・名古屋テレビ塔エリアでは28万人を動員する、世界最大級のコスプレイベントとなりました。

 「趣味が共通しているので、言葉が十分に通じなくてもコミュニケーションが取れる。参加者同士、年に一度名古屋で再開することを楽しみにしていて、ここでの出会いから結婚するカップルも珍しくありません」と小栗さん。コスプレを通して名古屋で国際交流が活発に行われているのです。
 イベントがここまで根づいたのには、大須、そして名古屋という土地柄も少なからず影響しているといいます。

 「オタク、電脳、ファッション、グルメと“ごった煮の街”といわれる大須だからコスプレにも抵抗がなく、受け入れてくれた。それにコスプレイヤーは衣装をつくるのに必ずミシンを使うし、3Dプリンターや演出用にLEDライトも使う。これらは全部メイド・イン・ナゴヤです。コスプレは名古屋のモノづくりにも通じる部分があり、WCSを名古屋で開く必然性があるといえます」

 2019年は東京大会を初めて開催。名古屋ではWCSのコラボイベント「ワンピース コスプレキンググランプリ」が開催されます。世界に向けて名古屋の存在価値を発信し、高めているコスプレカルチャー。聖地・名古屋を大いに誇るためにも、まだ見たことがないという人もWCSに足を運んでみてはいかがでしょうか。

★もっとポイント
●「世界コスプレサミット」でプロポーズがコスプレイヤーのあこがれ?!

「アニメが好き」。その1点があれば、言葉の壁も、性別も、生まれた場所も、関係ありません。ボーダーレスな関係が築ける、国際交流の場になっています。聖地「名古屋」でプロポーズして記念に残したいなど、「世界コスプレサミット」自体を参加者はとても大切にしているのです。コスプレイヤー同士、ボランティアスタッフとコスプレイヤーなど、共通の好きなものから結婚につながり、子どもが生まれ、家族で参加。16年続く中で、イベントの歴史とともに、参加者たちにも変化があるようです。

次回は、「冬コス in NAGOYA PORT」の様子をレポート!
昼間のイベントとは違った、美しいイルミネーションを背景に撮影ができます。幻想的な世界観をお届け予定。お楽しみに♪

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